クラフェスだより

キモト

魂を込める

2025.09.11

みなさん、こんにちは、こんばん、キモトです。いつもついつい余談が長くなってしまうのですが、本日は割愛させていただきます。なぜなら、みなさんにお話させていただくテーマを、存分に文章にしたいからです。私の余談があることで、たよりが長くなってしまい肝心の作り手とのエピソードを薄めたくないからです。もし、キモトの余談、割と嫌いじゃないよというコアな方がいらっしゃいましたら、クラフェス公式Instagramにメッセージくださいませ。喜びます。とにかく、割愛させていただきます。なんて言ったって、「ついつい熱く語りすぎてしまった!」そう言ってくれた作家がいるのですから。

本日のテーマは、「魂を込める」です。フォローしていただいている方はご存じかと思いますが、ただいま、クラフェスのInstagramでは、総勢151組となる作り手を毎日7組ずつくらい紹介しています。この投稿で紹介しているテキストは、私たちクラフェスチームが出店者1組1組に直接お話を聞いて、その内容を元に作成しています。日々の制作などでお忙しい中時間を割いていただけることが本当にありがたく、クラフェスに持ってきてくれる作品やメニューの紹介、アイデアの源泉、みなさんへのメッセージなど、インスタの投稿では書ききれないほどのお話を聞き、泣く泣くインスタサイズに編集しているのです。クラフェスならではの紹介内容になっていればと思っていますので、「まだちゃんと読んでいなかった!」という方、ぜひ1投稿ずつご覧いただけると嬉しいです。作り手の制作にまつわる裏エピソードも垣間見ることができるので、私も運営する側の立場ですが、自分が担当していない出店者の投稿を毎日楽しみにチェックしています。みなさんに私たちが愛する作り手の魅力を、1ミリも逃してほしくない、より一層好きになってもらいたい、その気持ちを胸にお届けしていく所存です。

作り手のみなさんは、揃って本当に熱量高くインタビューに応じてくれます。みなさんの情報は把握しているつもりですが、直接お話することで「そうだったのか!」と新たな情報を教えてもらうことが多いのです。中でも、衝撃と感動を覚えた「Veriteco」の浅田さんが語ってくれたエピソードを、この「クラフェスだより」で深掘りさせてください。

Veritecoは、瀬戸内の豊島で、自ら育てた藍や野生の植物を使い、糸や布に草木染を施してアクセサリーを制作しています。いつも、イベントで会うと素敵な笑顔でお話してくれる浅田さん。どんなインタビューになるかな、と私も胸を高鳴らせながら取材日に臨みました。インタビューをお願いした後に、すぐさま送っていただいた新作の作品の画像とともに、今回の作品のコンセプトは秋をイメージしていること、日々自然とともに生きることで創作のアイデアが生まれること、どんな植物でどんな色が出るのか、1つひとつ心躍るようなお話が聞けました(詳しくはこちらの投稿をチェックしてくださいね!)。そんな中でも、投稿には載せきれなかった、私が最も驚いたエピソードがあります。それは「最近、整体に行ったら、お医者さまに体の細胞にまで、植物のエネルギーがみなぎっていると言われたんですよ。それぐらい、日々植物と向き合い、パワーを貰いながら制作を行えているんだと思います。だから、私の作品を身に着けてくれた方にも、草木の力と一緒に生活を送ってくれたら嬉しい」、という言葉でした。体の細胞に、植物のエネルギーが!? そこまで、人間と花や草が精神的なつながりをも持つことができるのかという衝撃を受けるとともに、草木と一心同体になれるのは、浅田さんが草木に魂を注いで作品を作っている証なのだと感じ入り、涙が溢れそうになりました。浅田さんが、ただ草木と相対するのではなく、森の精霊のように対話をし、同じ“生きる者”として接していることが、ひしひしと伝わりました。ここまで、素材として使う対象にも情熱を注ぐ作り手と、一緒にイベントを作ることができるなんて、これ以上ないほど誇らしい気持ちになりました。

1組のご紹介しかできませんでしたが、みなさん同じくらい情熱をかけ、ものづくりに向き合う方々ばかりです。作品を生み出すことに、魂をかける人々。その人々が集まる場を用意する私たちも同じくらいに、いやそれ以上に、魂をかけて望みます。