憧れるのはやめられない!
2025.08.22
「東京クラフトフェスティバル」のことが気になって気になって仕方がないみなさん、こんにちは。クラフェス事務局、手紙社のコイケです。事務局4兄妹の長男(というには、むしろ娘に近いくらいの妹たちもおりますが……)的立ち位置です。手紙社の門を叩いてはや10年。また新しいイベントの誕生に立ち会えることが嬉しい今日この頃です。
そんな私の前職は美術業界でした。美術作品、美術館やギャラリーが好きで、そこでも10年ほど働いていました。10年前、すでに「東京蚤の市」や「もみじ市」を手がけていた手紙社をとりまくカルチャーに触れ、作り手、いわゆる“美術”というカテゴリーに一般的には入ってこない、それでも素晴らしく魅力的で多くの人々から愛される“作品”を世に送り出す作家たちを目の当たりにしたことで、月並みながら、アートとは何か、クラフトとは何か、その境界は何か、というような問いを抱くようになりました。同時に、「アートをもっと身近な存在に、気軽に買って飾れるような文化にできないものか」という思いもあったので、新たな問いの答えを探すことと、ちょっとした野望を叶えるために、私は今ここにいるのだと思っています。
10年経った私はというと、すっかり素敵な作り手の作品に囲まれ、それが日用品として、飾りとして、また癒しとして生活の一部になっています。どうしてこんな美しい色やかたちを生み出すことができるのだろうか? どうしてこんなに手に馴染むのだろうか? どうしてこんなに奥ゆかしいのだろうか? 美術とも民芸とも違う、この手仕事のまばゆさをたくさんの人に伝えたい、そんな気持ちでいっぱいです。小さい頃から、芸術家への憧れ(才能は無いです)と、職人への憧れ(踏み出す勇気が無いです)を抱いてきました。何かを創り出すこと、そして実直に愚直に磨き、継続させること。そこに漂う空気は、なんと愛おしいものでしょうか。東京クラフトフェスティバルに集結する作り手たちは、私が軽いノリで抱いていた憧れを実現させているだけでなく、確かな名を残している冒険者たちばかり。この愛すべき作り手たちに、私はこれからもずっと憧れ続けます!